板金・塗装作業

板金技術は、「板金」と一概に一括りに出来るところではなく、非常に奥の深い専門的なまた技術的な知識を常に要求されるところでございます。規模の大小だけにかかわらず、衝突により、フレーム等見えない部分に影響を与えていることも多々ございます。
当店では現状をお客様に正しくご説明をした後、程度に応じて何種類かの見積をご提示差し上げるなどして、ご納得いただいた上で、修理にとりかかるよう心がけております。



板金作業<1>













ドアの下側部分の板金です。凹んだ部分の裏側からも作業可能なので、ハンマーと当て板のドリーという工具のみで作業しています。熟練の板金工は、左右どちらの手にハンマーを持っても叩けるようになります。この写真の場合、左側のドアなので、左手でハンマーを使って直しています。


ハンマーと当て板のドリー(工具)



板金作業<2>













左リヤドアと左リアフェンダーの板金です。当店で一番多い修理箇所です。このような部位の板金は、凹みの裏側に工具が入らないので、引っ張り出して作業します。















引っ張るために、リヤフェンダーに鉄板をハンダで溶着し、クランプを付けてスライドハンマーで引き出します。当店では、ボディーに鉄板を付けるのに溶接ではなく、ハンダで取り付けています。溶接するとどうしてもボディの裏側まで焦げてしまうので、後で錆、腐りの原因にもなります。ハンダを使用することで、ボディへの損傷を少なく作業する事が出来ます。


小さな凹みも、鉄板をボディにつけてこのような工具を使って引き出します。凹みをピンポイントで引く事も出来ますが、引く加減は、経験と勘のみの作業です。引っ張りすぎても後で修正するのが大変になってしまいます。
この板金作業ではこれだけの工具を使用して作業しました。板金と言っても様々なやり方があります。ハンマーで叩くだけが板金ではありません。当店でもこれ以外にも板金用の工具はたくさんあります。



フレーム修正

フレーム修正とは、自動車の修理において、ボディの骨格にあたるフレームの歪みを修正する作業のことです。写真では、フレームの先端部分だけ歪んでいるように見えますが、フレーム修正機にセットして測定してみると、全体的に右側によっています。
フレーム先端部分にクランプを取り付けチェーンをかけて、引き出します。引き出す角度や、高さなどは、経験と勘だけの作業になります。ただし、寸法は勘ではなく、測定ゲージでしっかりと測定しながら引き出し、基準寸法に合わせていきます。
フレーム修正作業でしっかりと基準値に合わせる事で、この後組み付ける外板部品もキレイに合わせる事が可能になります。フレーム先端部の歪んだ部分もキレイに修正する事が出来ました。
当店で使用しているフレーム修正機は測定機能も充実しているカロライナベンチラックです。モノコックボディの軽自動車、乗用車はもちろんのこと、ワンボックス、フレーム車の大破から小破まで、あらゆる事故車に対応することが出来ます。



調色作業













当店では国産塗料を使用しています。国産車・輸入車問わず、あらゆる車種とカラーに対応した、カラーマッチングシステムより現車に一番近いデータを選び、数種類の原色を混ぜ合わせて塗色を作っていきます。塗色によっては10種類以上の原色を使う事もあります。















原色を0.1グラム単位で混ぜ合わせ、実際に吹き付けて現車との差を微調整していきます。微調整の際には、原色を数滴入れるだけのときもあります。これも経験と勘での作業になります。難しい塗色の場合は、何度も微調整を繰り返して調色していきます。 




塗装作業

塗装ブース内はいつもキレイに保ち、塗装作業の時は、塗装用つなぎに着替えてから塗装ブースに入ります。塗装中にゴミやホコリがつかないようにする為です。

塗装用スプレーガンも数種類あります。
下地用、ベースコート用、クリアコート用、ぼかし用など、その時の作業に合ったものを選んで使用します。


板金・塗装及び、フレーム修正や調色作業は見た目以上に奥の深い技術と経験が必要になります。できるだけ元々の状態に戻すよう、またお客様に無理な負担がかかり過ぎないように適正コストで修理していきたいと思っております。お車の板金・塗装に関して何かございましたら、ご遠慮なく当店にお問い合わせくださいませ!